富士の裾野で疾走! 未来のロードレーサー。
2014.10.26 SUN
第1回
「はじめてのサーキット走行体験会」開催!

子供達に的確なアドバイスと指導をする栗村修氏
子供達に的確なアドバイスと指導をする栗村修氏
左)ボトル取りに挑戦!右)オリジナルジャージを初披露!
左)ボトル取りに挑戦!
右)オリジナルジャージを初披露!
フルブレーキを体験する事で安全な走行に役立つ
フルブレーキを体験する事で安全な走行に役立つ
肩組走行は集団走行内で安全に走るための技術
肩組走行は集団走行内で安全に走るための技術
 10月26日(日)富士スピードウエイで開催されたジュニア向けの新たなプログラムとして、公道では体験できない実践に近い走りを広いサーキットを使って学んでもらいたい、そんな気持ちから開催された新たな試みである「はじめてのサーキット走行体験会」。今回もジェイ・ライド・プロジェクト実行委員で元プロロード選手/TOUR OF JAPAN 大会副ディレクターの栗村修氏を講師に迎え始まった。
 早朝5時の富士スピードウエイはまだまだ暗く、そして寒い。そんな中、10名の子供達にサーキット走行の楽しみ方やサーキットならではの注意点、絶対してはいけない危険な乗り方などをレクチャーする。
 以下「はじめてのサーキット走行体験会」スケジュールとなっている。

5:30〜 受付
6:30〜 挨拶/講習会/「ボトル取り」「肩組走行」「フルブレーキ」
7:00〜 サーキット走行:まずは1周/注意点の確認/先頭交代
8:00〜 フリー走行
9:00〜 終了/記念撮影

 まずはジェイ・ライド・プロジェクト実行委員の栗村氏から冒頭の挨拶とサーキット走行の注意点などのレクチャーから始まる。サーキットは様々なレベルのライダーが各々全力で走る事ができる。公道では味わえないスピード感と信号や歩行者に気を取られないですむ安心感があると同時にサーキットならではのルールを無視してしまうと大きな事故につながる事もあり得る場所である。これから多くの大会にエントリーするであろう若者達には是非ともここで学んだルールや注意点は忘れないようにして、これからのサイクルライフを怪我の無いよう楽しんでほしい。
 サーキット走行前のウォーミングアップに駐車場スペースを借りて「ボトル取り」「肩組み走行」「フルブレーキ」の練習を行う。本日参加した10名の若者達の年齢は11歳から16歳まで。自転車歴も今日初めてロードバイクに乗る高校生から「はじめてのスポーツ自転車教室」でTTチャンピオンになった子供まで年齢も自転車歴もバラバラ。できる子、できない子がはっきりと分かれてしまう。しかし重要なのはできる事ではなく、ここで行った全てが自転車を集団の中でコントロールするための大切な技術であり、この後行うサーキットでの集団走行がさらに一歩楽しくなるために大切な技術である。教えている栗村氏の真剣な顔とそれを学ぼうとする子供達の表情からも十分理解できる内容であった。

 当初の予定より30分ほど長くウォーミングアップを行い、いよいよ待ちに待ったサーキット走行の始まりだ。最初は全員でまとまった状態で走行し、栗村氏によるポイント解説を聞きながらサーキットでの注意点に気をつけながら走り始める。特別指示を出したわけでもないのに子供達は一列で走行している。協賛社のSUBARUから実業団登録している選手が10人の子供達の間に入り、全体をコントロールしている。レースでは当たり前の集団走行が、子供達を含めたメンバーでも自然と行われている姿は頼もしくも見える。後半のきつい坂道も、前を走る仲間に離されないように真剣にペダルを踏む。「全然平気」と強がる姿も、きっと将来につながるように感じた。

タイムトライアルに挑戦する若きライダー達
程よい緊張感の中、サーキット走行がスタート。 2列の集団走行になるとグングン加速し始める子供達。
 1周走り終わったのち、今度は4人のグループを作って先頭交代の実践。先頭が無理しない程度、約30秒ほど引いたのち左に避けて先頭を交代する。スピードを上げすぎないように、グループ全体のバランスを考えた先頭交代。栗村氏の細かな指示を聞きながらの集団走行を体験。はじめはバラバラに感じた先頭交代も徐々に形になってくる。相変わらず子供達の吸収力に驚く。
 2周目からはさらに難しい集団走行を体験。二列になり反時計回りにぐるぐる回転しながらの先頭交代。グランツールなどで逃げの集団が行っているテクニック。栗村氏によればこの先頭交代の技術がなければどんなに強い選手でも下手くそ扱いされ、選手としては認められないほどの大切な技術だ。そんな大事な技術に子供達は挑戦する。大人でもなかなか練習することができないことをジェイ・ライド・プロジェクトでは学ぶことができる。
 最初は見てられないくらいバラバラだった先頭交代。子供の技術や理解力ではやや厳しいと感じながらも徐々に集団はスピードが増していく。後ろから栗村氏が優しく全員に声をかけ、少しずつ形が整っていく。坂道もバラけることなくスムーズに走り抜け、1周目を終わる頃には単独で走っている大人たちを抜き去って、ますますスピードが上がる。子供達の顔は勝負をしている時のように眼光が鋭くなり緊張が伝わって来る。もう「はじめての」と付くレベルではない。
 最後は30分ほどのフリー走行。選手と一緒に走る子供達。きっとこの2時間程度の時間の中で自転車が持つポテンシャルと自分自身の中にある可能性に何かを感じたことだと思う。
 天気のいい富士の麓で、彼らは心地いい風を忘れられなくなっているのでは。
 またサーキットに戻ってくる日が近いことを我々は感じた。

集合写真
(2014.10.31)